ココチモの中堅バイヤー・Fが手がけたのは、つらい肩コリや首の痛みなどをやわらげる磁気ネックレス。つけているだけで“血行改善”ができ、そのうえ、おしゃれ心も満足させる医療機器です。お客様のために“つけやすさ”や“デザイン”にこだわって、さまざまな工夫を詰め込みました。

自分が使ってみたい、みんなにも 使ってほしいという思いから

入社9年目のFは、2年前にココチモの担当バイヤーになりました。市場を調査したり、様々な商品研究をするなかで目にとまったのが、株式会社コラントッテの磁気ネックレスです。学生時代に野球をしており、現在も会社の野球部に所属するF。「多くのプロ野球選手がコラントッテの磁気ネックレスを着用していたことが、興味を持ったきっかけです」。

コラントッテの磁気ネックレスは、医療機器として認証を取得した製品です。“磁気が血行をよくする”という効果の検証もされていて、世界で戦う多くの一流アスリートにも愛用されています。


コラントッテの磁気ネックレスに出会ってから2年。試行錯誤を繰り返してココチモモデルが完成。

特に注目したいのは、コラントッテの独自技術「N極S極交互配列」。※一般の磁気製品は磁石のN極とS極が同方向に配置されているため、隣同士の磁石が反発し磁力が点でしか働きません。ところが、N極とS極を交互に配列しているコラントッテの製品は、隣同士の磁石が結びつき、磁力が面として広範囲に広がるのです。(※メーカー内比較)

「デスクワークが多いせいか、私自身肩コリに悩んでいたこともあり、さっそく取り寄せて使ってみました。そして、この磁気ネックレスはスポーツをする人がつけているイメージが強かったけれど、そうでない人にも必要とされるものなのではないかと確信したんです。それと肩コリって、年齢問わず、悩まれている方が多いでしょう? ところがコラントッテの方に聞くと、磁気ネックレスを使っているのは主に20代~50代だったんです。ならば、もっと年齢の幅が広いココチモのお客様にも知っていただいたら喜ばれるのではないか、と思いました」。

お客様の声を聞き、“つけやすさ”に徹底的にこだわったココチモモデル

Fの予想どおり、発売開始すると大きな反響がありました。
ところが、磁気ネックレスがお客様に届き始めてから、聞こえてきたのは「固くてつけられない」「つけにくい」という声でした。自分は、首の前で着脱ができるので使いやすいと考えていましたが、思いのほかとまどう方が多かったのです。また、着脱の際に指先の力が必要であることも課題として浮かび上がりました。


メーカーの担当の方とオンライン会議。何度も打ち合わせを重ね、気心の知れた関係に。

そこで、Fはコラントッテの担当者と相談しながら改良に取り組みます。
当初のモデルは、ジョイント(着脱部分)の凹部は樹脂、凸部はステンレスでできており、着脱を繰り返してもゆるみが出ないようにややきつめに設計されていました。

そこで、凸部のステンレスを樹脂に変更したところ、ゆるみにくさを保ちながらつけやすさを向上させることに成功したのです。

さらに、「つけ方、はずし方のコツ」を解説するガイドブックを作成し、磁気ネックレスと一緒にお届けすることにしました。ジョイントのつけはずしの手順とコツを、大きな写真でわかりやすく紹介しているので、迷うこともありません。こうして、着脱に関する課題を解決し、問い合わせも激減しました。

ほかにも、ココチモモデルならではのこだわりが多数あります。
たとえば、ペンダントトップ。「研ぎ出し七宝」「鏡面仕上げ」という日本の伝統工芸技法で、職人が一つひとつ手作りで仕上げる美しいデザインが特長です。2種類ある色のうち、「レッドラメ」はココチモのオリジナルカラー。大人の女性に似合うように選び抜かれた深い色合いを施しました。そしてこの色に合うようにループの色も黒からブラウンに変えました。もう一種類の「ブラック」のループも、色は黒のまま、やや細くし普段使いしやすいようにしました。もちろん細くしても磁力は変わりません。

「大人のアクセサリーとしても楽しんでいただけるように」というFの思いが形になったのです。

使い方ガイドをつけたことでお客様のとまどいも解決できた。

改良を繰り返して、お客様に喜ばれる製品を


社内スタッフと様々な意見を交わすことで、アイデアが生まれることも多い。

この磁気ネックレスは、Fがココチモで開発を進めた初めての製品。
「お客様の声から自分だけでは気づけない課題に気づき、試行錯誤を繰り返して品質や使い心地を磨き上げていくことに喜びを感じました」。

プライベートでは現在は子育てに忙しく、好きな野球に参加できていませんが、「一段落した時には、この磁気ネックレスを身につけて思う存分野球をしたいです」と笑顔で語ってくれました。

※記事の内容、写真は取材当時(2022年)のものです。
※担当者の名前は仮名を使用しています。